「嘘をつくのが嫌い」な彼女は、「演技」ではなく「お芝居」という言葉を使います。
役を演じるのではなく、自然とその役になりきる女優。
その夢に向かってこれまで描いてきた軌跡を紹介したいと思います。
2007年に公開された映画「伝染歌」。彼女のデビュー作です。
AKB48からも何人か出演していますが、宮澤佐江の出番は多くはありませんでした。
2007年のこの作品から数年かけて、多くの作品に出演して成長をしてきました。
この特集で「女優」としての彼女にも是非とも興味を持ってほしいです。
▶ 城戸小春 -『正しい王子の作り方』
▶ マナミ -『恋空』
▶ 大月みーな -『鉄道むすめ~Girls be anbitious~』
▶ 野々村千絵 -『愛の劇場 ラブレター』
▶ 村雨ルカ -『AKB歌劇団 ∞・Infinity』
▶ 学ラン -『マジすか学園』
▶ 高野アヤ -『あり得ない! 第5話 ピザの悲劇』
▶ 宮澤佐江 -『桜からの手紙』
▶ 高橋真巳 -『高校デビュー』
▶ 洋ラン -『マジすか学園2』
▶ 水谷明日香 -『スーパーLIVEショー ダブルヒロイン』
▶ 高山佐和子 -『ウルトラマンサーガ』
▶ 井上千春 -『あるジーサンに線香を』
▶ 三好亜紀 -『カウンターのふたり 第11話 真夜中の果実』
▶ 終わりに
2008年春に放送された連続ドラマ「正しい王子の作り方」では、
クラスのスポーツキャラ「城戸小春」役として秋元才加と共に出演しました。
10人の男子を女子高生徒がプロデュースしていく学園ドラマです。
ツインタワーが同じドラマに出演した初の作品です。
(http://www.tv-tokyo.co.jp/ouji/)
2008年夏には、ケータイ小説で大きな話題を呼んだ「恋空」のドラマ版に出演。
主人公である「美嘉」の仲良しグループの一員「マナミ」役で出演します。
当時宮澤佐江をAKB48のメンバーとして認知していなかった方も、
よく「あの役の子、宮澤佐江だったんだ!」という声を見かけます。
宮澤佐江にピッタリな、明るくてスポーティーで友達思いな役でした。
(http://www.tbs.co.jp/koi-zora/)
2008年11月の「鉄道むすめ~Girls be anbitious~」で「大月みーな」役になります。
このドラマはオムニバス形式で毎回主役が変わり、その主役の一人になりました。
女子高生や学生と言った年相応の役から離れ、社会人の役になり、
子供や同僚に取り巻かれている駅員の役を見事に演じてます。
お話自体もとても心温まるお話です。
(http://tetsudomusume.siteinfo.jp/)
2008年冬には、昼の連続ドラマ「愛の劇場 ラブレター」にて「野々村 千絵」を演じました。
長期間による連続ドラマだったため彼女の知名度を大きくあげるドラマになりました。
聴覚障碍者が出演するドラマであるため、手話を覚え、更に方言にも挑戦しました。
これまでの出演ドラマのような、単なる主人公の良き友人という役ではなく、
恋に揺れる一人の女性を演じ、女優業の中でも糧になる作品だったと思います。
AKB48メンバーの中でも初となるキスシーンは当時大きな話題を呼びました。
(http://www.tbs.co.jp/ainogekijyo/loveletter/)
2009年の秋にはAKB48メンバーによる初のミュージカル「AKB歌劇団 ∞~Infinity~」が行われ、
シアターGロッソにて「村雨ルカ」を演じました。
「人間」と「人間ではないヴァンパイア」の間に生まれる"愛"という難しい題材でした。
ヴァンパイアは実在しない架空の生き物であり、また限りなく人間に近いが人間ではない人物。
お芝居するというのはおそらく難しかったと思います。男装で演じるのも本作が初です。
総合プロディースを手掛けた広井王子は当時のことをこう振り返っています。
後半戦へ
2009年11月 5日 13:29
他の仕事もやってたけど、この歌劇団は精神的負担が大きかった。
何をやっていても頭の隅にどうしようかなって思いを抱えていた。
秋元康さんの作詞と格闘した日々。
制作予算の少なさに悩んだ日々。
いきなりダブルキャストという神の声が降りてきてひっくりかえったこと。
稽古スケジュールにNGが多くて暴れたこと。
本読みをやって、頭を抱えてしまったこと。
立ち稽古で、帰りたくなったこと。
稽古中盤で秋元才加が泣き崩れたこと。
高橋みなみのすがるような目。
台本を持って立ちつくしている柏木由紀。
天真爛漫に暴走してゆく宮澤佐江。
何日か彼女たちを見ていて、彼女たちの熱意やパワーに、こちらの心が動かされた。
なんとかしてやりたい。強く感じた。
そう思わせる魅力があった。
与えられた台本上の本来の「村雨ルカ」とは違うのかもしれませんが、
演じていく中でまた違った村雨ルカが生まれてくる…まさに役になり切っていたのかもしれません。
(http://www.akb48-dvdcatalog.com/kagekidan/
)
2010年の春に、AKB48総出演の「マジすか学園」が放送開始。
この後シリーズとなっていく作品の第1作目です。
女子高の中で異色を放つ「学ラン」役で、再び男装役に抜擢されます。
監督には「お前は(小栗)旬になれ」と言われ、映画「クローズ」を参考にお芝居したとか。
また、このマジすか学園の撮影中に前田敦子に
"佐江はいいよね、可愛い方にもかっこいい方にもいけるから。
これは絶対自分のものにしたほうがいいよ。"
と言われたことが「ギャップ」「二面性」を全面に出していこうとしたきっかけだそうです。
そういう意味でも、本人にとっても思い出深い作品かもしれません。
(http://www.tv-tokyo.co.jp/majisuka/)
2010年2月には、オムニバス形式ドラマ「あり得ない!」の第5話「ピザの悲劇」に出演。
高野アヤ役をあてられています。
今までのような優しくて気の遣える人ではなく、空気が読めない破天荒な女性役です。
実際の宮澤佐江はすごくサバサバしている面があるのですが、
高野アヤ役はとても怒りやすくて喧嘩早い、そして嘘もつく面倒な女性です。
現実とのギャップを埋めながらするお芝居は、大変でありつつも楽しそうにも思えます。
(http://www.ponycanyon.co.jp/arienai/)
2011年の春、AKB48のメンバーが出演する「桜からの手紙」に出演しました。
本作では「宮澤佐江」本人役を演じ、「渡辺麻友」との危険な関係を演じました。
渡辺麻友とのキスシーンもありました。
「男になんて興味ない」と豪語していた宮澤と渡辺。
しかし、新しく自分にだけできてしまった彼氏…揺れる葛藤をうまく演じ切りました。
キャリアを積んでいるだけあって、メンバー内でも見事なお芝居でした。
(http://www.ntv.co.jp/akbsakura/)
ソロとしては、初の映画デビューとでなった、2011年4月公開の映画「高校デビュー」。
主人公の親友の「高橋真巳」役として出演し、俳優:溝端順平くんとも初共演しました。
これまでの作品と同様、面倒見のいい友達思いなキャラクターを演じました。
このポジションは慣れてるだけにお手の物ですね。
また、共演した「大野いと」ともこの映画をきっかけにいまだに交友が続いています。
2011年に放送されたマジすか学園シリーズ第2弾「マジすか学園2」では「洋ラン」を演じます。
髪型がリーゼントに変化し、前作より男らしくなりました。
性格も前作以上に熱血漢になり、熱いキャラクターになっています。
本当に役に入っていて、本物の男性のようです。
(http://www.tv-tokyo.co.jp/majisuka2/)
2011年秋に、品川ステラボールにて「スーパーLIVEショー ダブルヒロイン」が行われ、
宮澤佐江は涙を流す事ができないアンドロイド「水谷明日香」を演じました。
圧倒的な稽古時間の少なさ、超過密スケジュールの中、予定通り決行されたこの舞台の中、
宮澤佐江と秋元才加は見事に「孤独な刑事」と「アンドロイド」を表現させました。
後にブログで宮澤佐江は、
2011-09-27 11:56:05
ダブルヒロイン!!!
昨日、無事にダブルヒロインの千秋楽を迎えることが出来ました!!
今言えることは、、、
“悔いはない!!”
ということです(^人^)
全公演振り返ると、言われたことを1から10まで出来た公演は正直なかったかもしれません。
小さいミスもあったし、歌やセリフを噛んじゃうこともいっぱいありました。
でも、毎公演集中して、手を抜かず出来ることは全て出しきれていたので悔いはありません!!!!
こんな風に思えるのは久々です♪♪
今回、本当にたくさんの方にご迷惑をおかけしました
でも素晴らしいスタッフのみなさんやキャストのみなさんのおかげで、
悔いのないLIVE SHOWを作りあげれました
今回携わったみなさんは、本当に本当に最高です!!!!
そして、一番近くで支えてくれた才加。
感謝しきれません。
本当にありがとう。
AKBという場所で、才加に出会えてよかったと改めて思いました
始め、“ツインタワー”という言葉がこんなにもたくさんの方に知って頂けるなんて
思ってもみなかったので、なんだか夢みたいでした。。。
これからももっともっとたくさんの方に“ツインタワー”を知ってもらって、
好きになってもらいたいな。
また違う形ででもいいから、
才加との絆をたくさんの方に見せつけれる作品を作りたいと思いました
その時はもちろん、今回観に来れなかった方も観に来て下さいね
今回、ダブルヒロインを観に来て下さったみなさま。
本当にありがとうございましたm(__)m
自分にとって、忘れられない作品になったわぁー♪♪
と、苦難のダブルヒロインを心に残る作品として振り返っています。
(※ダブルヒロイン特集も併せてお楽しみください!)
(http://www.double-heroine.com/)
2012年に公開された「ウルトラマンサーガ」では「高山佐和子」を演じました。
映画のキャッチコピーは「僕らにはまだ、輝く希望がある!!」。
自称特攻隊長で元気な、まさに彼女にうってつけの役でした。
宮澤佐江はこの映画の猛暑での撮影を「今だから言うとキツカッタ」と振り返っています。
(http://www.ultramansaga.com/)
2012年にインターネット上で配信されたドラマ「あるジーサンに線香を」にも抜擢されます。
今作で演じるのは、本屋の店員「井上千春」。純粋で優しい女性役です。
今作では涙を流す別れのシーンもあり見ごたえも十分です。
作品中に宮澤佐江のグラビア雑誌、ボウリング、サルエルパンツなどが散りばめられており、
彼女のファンを意識した工夫もありました。
共演した日本を代表するバイプレーヤー笹野高史さんは
と、評価をして下さっていました。
(http://www.jcom.co.jp/files/joker/)
2013年に入り、すぐに女優のお仕事が入りました。
「カウンターの二人」は、たった2人の登場人物が繰り広げる人間物語です。
出演者が少ない分、役者のスキルが徹底的に要求されるドラマと言えます。
宮澤佐江は「三好亜紀」役を演じました。
今回の作品の監督は、
撮影終わる。役者さん達の芝居が本当に素晴らしかったので幸せだ。大ベテランの女優さんの職人芸、そして1Sのまま全くカメラを動かさず4分半の芝居を乗り切った若い彼女は凄いの一言だった。さすが人気者。
— 松木創 Matsuki Tsukuruさん (@geneiza) 11月 13, 2012
今年の下期はドラマで大島優子ちゃん宮澤佐江ちゃんと続けてお仕事をして、二人とも本当にひたむきな素晴らしい若者だったので、それまではあまりAKBは知らなかったのだが、売れているのは伊達ではない、と思ったのだった。
— 松木創 Matsuki Tsukuruさん (@geneiza) 12月 31, 2012
と大きく評価してくださっています。
更に、共演した大ベテラン女優「丘みつ子」さんが
宮澤佐江に「役者になって」と声をかけてくださっています。
(http://www.twellv.co.jp/event/counter/index.html)
宮澤佐江の夢は「女優」です。
AKB48やSNH48の存在は、通過点でしかありません。
もしAKB48やSNH48を卒業しても、そこで終わりではありません。
むしろ、卒業してからが彼女たちの夢への第一歩と言えるのです。